ぼくの打ち込むテキストと text-autospace の話
ここの Scrapbox を読みにきてくれている人は気付いていると思うけれど、ぼくがここに文章を打ち込むときはね、文中の全角文字と半角文字の切り替わりのところには半角スペースを入れている。
週刊少年オオワダは半角スペースを入れない方針で最初から最後まで書いたつもり。
https://june29.substack.com/p/2023-52
なんで半角スペースを入れるかというと、自分の感覚ではそっちの方が読みやすいから。
(A) ぼくはScrapboxで日記を書いています
(B) ぼくは Scrapbox で日記を書いています
上記ふたつなら (B) の方が読みやすいと感じていて、そのために半角スペースをわざわざ挿入している。
ただ、これには葛藤があって、見た目に関することを文字によって制御するのは美しくない。やっていることは、全角スペースを並べてインデントを整えるのと同じことだ。文章は純粋な文章として打ち込んで、それとは別のレイヤーでレイアウトを整えて読みやすくなるならそれがいい。
かつては Internet Explorer の独自実装で text-autospace という CSS プロパティがあって、これが広く普及していたらぼくは活用していたことだろう。
text-autospace-スタイルシートリファレンス
2023 年 12 月には Google Chrome 方面から実験的機能の発表があって、Chrome 120 以降では利用者が有効化すれば text-autospace 的な余白の調整を体験できるようになった。これで読みやすくなるなら、ぼくはわざわざ半角スペースを入力しなくてよくなるので望ましいことだ。
Introducing four new international features in CSS  |  Blog  |  Chrome for Developers
https://gyazo.com/d1a649ac3610ecd3ce8d36d3e5c85bfb
ちょっと先の未来には、空白文字を入力することなく全角文字と半角文字が混在するテキストを打ち込んでいたい。「読みやすさのために仕方なく…」とよろしくないことに手を染めている現状が終わりますように。
WEB+DB PRESS の執筆のときの体験はよくて、下の画像の「原稿」のようにテキストを提出したら、雑誌の「紙面」においては全角文字と半角文字の間に余白が挿入されてね、たとえば「ブロックチェーンやNFT」のところを見てほしいんだけど「や」と「N」の間が調整されて読みやすくなっていると思う。ウェブ上のテキストもこうなってほしいので先述の Chrome の機能が一般化するとうれしいかもしれない。
https://gyazo.com/5c83adde3d9ba3da7f4a05f902b884b3